2025年度入試情報

学外活動

公開夜間神学講座の様子

ご一緒に学びましょう ~担当牧師より~

 東京神学大学公開夜間講座は、開講から70年を超える歴史ある講座です。長きにわたって多くの方々が学ばれた講座ですが、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一年間休講致しました。受講生の皆様にはご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。
 現在(2020年11月)、新型コロナウイルスの感染は拡大傾向にあり、ワクチンなどの開発にももうしばらく時間がかかりそうです。そのような中ではありますが、2021年度は感染防止を行いながら、夜間講座を開講すべく準備を進めています。
 基本的には夜間講座の講義形式は、受講生同士の会話がないため感染リスクは低いとされています。その事を踏まえながら、より感染リスクを下げるために講義会場を五階に変更することに致しました。これまで夜間講座は、地下一階の福音会センターを使用してきましたが、2021年度からは銀座教会のご厚意で五階の教室を使用できることになりました。五階の教室はこれまでより広いため、受講生同士の座席の間隔をより広くとることができ、講師との間隔も広くとることができます。また、窓の開閉により、十分な換気が可能になりました。これまでと同様に、教室への入室前に手指の消毒、マスクの着用と合わせて、かなり感染を防ぐことができると考えています。
 通常の講義以外にも、一泊二日の夏期研修会、クリスマス祝会、春期研修会も行う予定ですが、これらについても十分な感染防止対策を取り、安心して皆さんに参加していただけるよう準備いたします。
 2021年度の夜間講座は、コロナ禍の中、これまでのように受講生同士の交わりなどは、少なくなってしまいます。それは少し残念なことであります。しかし、このような時だからこそ、神学の学びが必要であると思います。教会によっては、今までのように多くの方々と共に会堂で礼拝を守ることができない教会もあるでしょう。愛餐会などの交わりも難しく、聖餐式もこれまでのように行うことのできない教会もあるでしょう。そのような苦難の時だからこそ、自分の信仰を強めるために、伝道の力を蓄えるために、神学を学ぶ必要があると思うのです。
 夜間講座の講義は、聖書神学や組織神学、歴史神学、実践神学といった、いわゆる「神学」はもちろん、音楽や美術、時にはメンタルケアに関する講義が行われる場合もあります。このように、色々な角度から学ぶことによって、聖書について、神様について体系的に学ぶことができます。二年間で二十科目。二年間で受講することが難しい方は三年以上かけて自分のペースで二十科目を受講する「科目別受講」、興味のある科目のみを選択し、受講する「聴講」という方法もあります。まずは、一科目からでも学び始めてください。そこから、また新たな神学への興味も湧いてくると思います。
 この夜間神学講座は、神学を学ぶことが目的です。しかし、単に個人の学びに留まるのではなく、学んだ知識とそれに裏付けられた信仰をもって、それぞれの属しておられる教会に奉仕することも、大きな目的であります。ただでさえ伝道の不振、教勢の低下、献身者の減少などの厳しい状況にあるなか、さらに新型コロナウイルスの影響で、思うような伝道ができないかもしれません。だからこそ、次の伝道に向けて、ぜひ、皆さんもこの神学の学びに加わっていただきたいと思います。

日本基督教団江戸川松江教会牧師
夜間講座担当牧師  山下 泰嗣

行事のご案内

2021年度の主な行事

2021年 3月22日(月)入学面談
4月5日(月)開講式
5月28日(金)クラス会
8月23日(月)~24日(火)夏期研修会
12月10日(金)クリスマス会
2022年 2月28日(月)春季研修会
3月7日(月)修了式

受講生インタビュー

主よ、この学びを感謝します

72期生 佐藤 慎一

 東京神学大学公開夜間神学講座は、どこが素晴らしいのだろうか? 三つ挙げてみよう。
 第一には、カバレッジの広さだ。旧約/新約の聖書学/教義学のみならず、牧会/教育に加えて美術/音楽に至るまで、幅広く神学全体を鳥瞰できる。今までこんなことも知らずに!という、“目から鱗”の事態がしばしば起きる。
 第二には、体制の充実だ。東神大の第一線級の教授陣が20人、手を抜かずに教えて下さる。1課目各6回の講義はそれぞれに味わい深い。夏/冬の研修会/クリスマス会には、諸先輩方・東神大トップの方々までお見えになり、公開夜間講座への取組みの真剣さが現れる。加えて、山下先生と担当事務職員による盤石のサポート体制、全くの安心感が与えられている。
 又、第三には、諸教会から集まった信仰を同じくする兄弟姉妹との交わりである。同じ授業を受け、同じ空気を吸う中で次第次第に打ち解けてくる。更に、順番に回ってくる礼拝当番も大変興味深い。今日はどこの聖書箇所と讃美歌を選んでくるか?毎回楽しみにしている。ここで知己を得た信仰の友との交わりはこれからも続く。全くもって、有難い話である。

幸せな学びの時

聴講生 黒坂 尚子

 私は両親を亡くしてから誘われるままに教会の門をくぐり、礼拝で聞く御言葉に励まされ、讃美歌に慰められて数年間求道生活を送った後、受洗へと至りました。日曜日ごとの礼拝に加えて行事や集会、委員会でのご奉仕に追われる教会生活が始まり、やがてその忙しさが当たり前になった頃、心に沸き上がってくる思いがあるのに気付きました。一体どんな力が私を教会へと導いたのだろう。神様はこの私に何をして下さったのか。自分は何を、どう信じているのか知りたい。そうしないといつか自分は教会を離れ、真の神様以外のものを信じ始めるのでは、という漠然とした不安もありました。
 そんな時、東京神学大学で公開夜間神学講座が開講されているのを知って申し込みました。「聴講」を選んだのは仕事上時間の制約があったからですが、その後各科目の申込書を追加し続け、結局、72期生が受講するほぼ全科目を私も一緒に受講して2年間を終えることになりました。そればかりか夏期、春季の研修会やクラス会、クリスマス祝会などの行事にも参加。讃美歌の練習や受講生同士の交わりなど、思い残すことがないほど楽しませていただきました。
 神学の4つの分野をカバーするこの講座で私たちが学んだのは、驚くべき神様の御業であり、信仰に生きた人々や布教に命を懸けた伝道者の姿であり、聖書の教えを体系的に組み立てた神学者の働きです。時代を超え受け継がれて現代に生きる神学を、先生方は私たちが理解しやすいよう心掛けつつ、内容のレベルはそのままに講義して下さいました。講義を通し、自分がこんなにも大きな力にしっかりとらえられていることを知りました。教室の正面に掲げられた十字架に守られ、導かれた幸せな学びの時に感謝し、主を賛美いたします。