2025年度入試情報

  1. HOME
  2. 東神大ニュース
  3. 学長室から――「神学校と教会とは車の両輪」(2)

学長室から――「神学校と教会とは車の両輪」(2)

 東京神学大学で聞かれる「神学校と教会とは車の両輪」という言葉に思いをめぐらせる、その2回目です。前回ご紹介したように、これは初代学長の桑田先生に由来するようです。
 桑田先生は「信仰生活と学問、教会の奉仕と教室の仕事とを切り放さず、車の両輪のごとく相補ってゆくものとして結びつけてゆくところにこそ、この大学の道があり、その将来へのゆたかな希望がある」と言っておられます。この言葉を踏まえるなら、「神学校と教会とは車の両輪」というのは、第一に、神学校と教会とは互いに補い合っていく関係にあるということだと言えるでしょう。
別の文書の中で桑田先生はまた、「神学校は、教会とつねに緊密な関係を保ってゆく必要がある」とも言っておられます。それは、神学校が神学生に一通りの学問を教えることで満足していてはいけないから、むしろ、卒業後になしていく伝道をこそ念頭に置いて教育にあたらなければならないからだとも言われています。そして、さらに、こう書いておられます――「神学生の学問上並びに信仰上の訓練は、学校だけでできるのでなく、学生を送り出している教会と、学生の出席している教会と、全教団の祈りとに結びついてはじめてできるのである。私は神学生の出席している教会の牧師の協力と指導とをひじょうに大切に考えている」。この言葉は、たいへん注目に値すると思われますので、さらに考えてみましょう。(次回に続く)(神代)