2025年度入試情報

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学長室から――「神学校と教会とは車の両輪」(3)

 東京神学大学で聞かれる「神学校と教会とは車の両輪」という言葉に思いをめぐらせる、その3回目です。これまで、特に初代学長の桑田先生によりながら、これが「神学校と教会とは互いに補い合っていく関係にある」という意味であり、従って、神学校と教会との緊密な関係のことであり、神学生の卒業後の伝道の働きを見据えて、これが重視されているということを見てきました。(「車の両輪」と言われる、その「車」が伝道者および伝道者の養成であるということは、言うまでもないでしょう。)
 さて、前回に引用した桑田先生の文章の中に、「神学生の学問上並びに信仰上の訓練は、学校だけでできるのでな」いとありました。もちろん、教会も、そこにかかわるのが大切だということではありますが、ここで「学問上並びに信仰上の訓練」とあるところに注目する必要があるように思います。つまり、桑田先生は神学校に学問的訓練、教会に信仰的訓練をそれぞれに、また完全に振り分けるというかたちでは考えておられない(それが「車の両輪」ということではない)ということです。神学校は単なる学問的訓練の場なのではありません。また、教会も単なる信仰的訓練の場なのではないのです。神学生は、神学校でも教会でも学問上・信仰上の両方の訓練を受けるのです。この「神学校でも教会でも」というところについて、さらに考えてみます。(次回に続く)(神代)